プロテインは主に「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」の3種類あります。
筋トレ・ダイエット等、目的に合わせて摂取することで、吸収効率・効果が良くなります。
それぞれの特徴・デメリット・飲むタイミングなどを解説していきます。
目次
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、牛乳に含まれるタンパク質の一種です。
ヨーグルトの上澄みにできる液体のことをホエイ(乳清)といい、このホエイに含まれるタンパク質がホエイプロテインです。
ホエイにはミネラルや水溶性ビタミンが含まれます。
一般的に販売されているほとんどのプロテインがホエイプロテインです。
特徴
ホエイプロテインの特徴は、体内への吸収スピードの速さです。
カゼインやソイといった他のプロテインに比べて吸収スピードが速いです。
また、ホエイプロテインには筋肉成分の多くを占めるアミノ酸が含まれており、効率的に筋肉を大きくでき、筋肉修復効果もあります。
ホエイプロテインは種類が豊富で、さまざまなフレーバーが販売されているので、自分の好みの商品を探すことができます。好みの味を見つけることで飽きずに続けられるのも、ホエイプロテインの特徴です。
製法
ホエイプロテインには3つの製造方法があり、それぞれ特徴が異なります。
・WPC製法
Whey Protein Concentrate(濃縮乳清タンパク質)、濃縮膜処理法とも言います。
WPC製法はオーソドックスな製法で、比較的安価に購入することができます。たんぱく質含有量は80%程度です。乳清に含まれるビタミンやミネラルをできるだけ多く残すことができますが、乳製品を食べるとお腹を下しやすいという方だと、腹部膨満感やお腹が張ってごろごろする可能性もあります。
・WPI製法
Whey Protein Isolate(分離乳清タンパク質)、イオン交換法とも言います。
WPI製法は乳糖をできる限り除去した、乳糖不耐症の方でも飲むことができるプロテインです。高品質なたんぱく質のみを残せる製法でもあり、たんぱく質含有率は90%程度になります。精製度の高いホエイプロテインを実現するために比較的多くの工数が必要となるため、価格はやや高めです。
・WPH製法
Whey Protein Hydrolysate(加水分解乳清タンパク質)、加水分解ペプチドとも言います。WPH製法はホエイプロテインをより早く吸収できるように加工する製法で、そのため体内に吸収される速度は早く、BCAAが豊富に含まれていることが特徴です。たんぱく質含有率は約95%と高くなり、価格も高めのものが多いです。
デメリット
ホエイプロテインは牛乳由来ですので、乳糖不耐症の方など乳製品に弱い方はお腹を下してしまう可能性があります。WPI製法のものなら乳糖不耐症の方も気にせず摂取できますが、オーソドックスなWPC製法のものより価格は高くなってしまいます。
後、ホエイプテインは全体的に吸収が早いため、時間が経つとたんぱく質が枯渇しやすくなります。そのため、寝る直前に飲む場合などはカゼインプロテインやソイプロテインの方が良いと思います。
ホエイプロテインを飲むタイミング
ホエイプロテインは吸収が早いため、運動直後に飲むのがおすすめです。
運動直後にホエイプロテインを飲むことで、ダメージを受けた筋肉を回復するために、たんぱく質を素早く補充できます。
ホエイプロテインは水か牛乳に混ぜて飲むのが一般的ですが、運動直後は糖質も一緒に摂取することで筋肉の回復を促進できるため、スポーツドリンクや100%果汁のジュース等に混ぜて飲むのも効果的です。
こんな方におすすめ
ホエイプロテインがおすすめなのは、筋トレで筋肉を大きくしたい方、トレーニングで強い肉体を手に入れたい方です。
トレーニング後、効率的に筋肉の回復を促すためにはできるだけ素早くタンパク質を補給することが必要です。ホエイプロテインは吸収がスムーズなので、トレーニング直後の補給に最適です。
筋トレだけではなく、最近はマラソンなどの持久系スポーツ、格闘技、球技など、幅広い分野で取り入れています。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインとは、牛乳から脂肪やホエイを取り除いた後の不溶性固形成分から作られたプロテインです。ホエイプロテインと同様に牛乳由来ですが、使用している成分は異なります。
特徴
カゼインプロテインはホエイプロテインと比べて、ゆっくりと体内で吸収されます。吸収スピードが遅いだけでなく、体内で固まりやすい性質を持っているため、腹持ちがよく満腹感が持続するのも特徴です。
また、カゼインプロテインにはアミノ酸の一種である「グルタミン」が豊富に含まれています。
デメリット
デメリットは、ホエイと同じく牛乳由来であるため、乳糖不耐症など乳製品に弱い方にはおすすめできないところです。
後、ホエイプロテインと比べて、販売されている種類が少ないです。
カゼインプロテインを飲むタイミング
カゼインプロテインは起床直後や寝る前のタイミングで摂取するのがおすすめです。
寝る前や間食に摂取すると、たんぱく質が枯渇せず、ゆっくりと補給することができるのでおすすめです。
また、吸収に時間がかかり、腹持ちの良いプロテインなので、ダイエットにも効果的です。
こんな方におすすめ
カゼインプロテインは、筋肉を維持したい方やダイエットしたい方におすすめです。
ダイエット時の間食や運動をしない日のタンパク質補給、就寝時におすすめです。
カゼインはゆっくりと体に吸収されるので、寝る前に摂ることで、寝ている間にも筋肉に栄養を与えることができ、筋力アップにつながります。
また、ホエイと合わせて運動後に摂ると、時間差で消化吸収されるので、タンパク質が不足する時間を少なくし、体づくりの効率アップに役立ちます。
さらに、腹持ちが良いので、ダイエット中の間食や、一食置き換えにも向いています。
ソイプロテイン
ソイプロテインとは、大豆由来で作られたプロテインです。
ホエイやカゼインが牛乳由来の動物性たんぱく質であるのに対して、ソイプロテインは大豆由来であるため植物性たんぱく質です。
特徴
ソイプロテインは大豆由来の食物繊維を含んでおり、カゼインプロテインと同じく消化吸収速度がゆっくりのため腹持ちがよく、満腹感を得ることができます。
植物性たんぱく質であるため、ホエイやカゼインのように乳糖が原因でお腹を下すことがありません。乳製品が苦手な人にもおすすめできるプロテインです。
また、ソイプロテインは大豆に含まれる大豆イソフラボンも一緒に摂ることができます。大豆イソフラボンには血流改善や美容にも効果があるので、健康が気になる人にもおすすめです。
ホエイやカゼインに比べ、価格が比較的安いのも特徴です。
デメリット
ホエイプロテインと比べて水に溶けにくいため、飲む時に違和感があります。
ただ、違和感程度なので個人的には気にならない程度です。
ソイプロテインはカゼインプロテインと同じく吸収が遅いため、運動直後の摂取にはあまり向いていません。
ソイプロテインを飲むタイミング
ソイプロテインは吸収速度がゆっくりなので、飲むタイミングはカゼインプロテインと同様に、間食時や寝る前のタイミングで摂取するのがおすすめです。
腹持ちが良いので置き換えダイエットとして、朝食やおやつのタイミングで飲む方も多いですね。
こんな人におすすめ
ソイプロテインは、腹持ちが良いのでダイエット中の方におすすめ。大豆イソフラボンの働きにより、美容や健康維持をしたい方もはピッタリです。
また、大豆を原料にした植物性プロテインなので、牛乳でお腹を壊しやすい人にもおすすめです。
まとめ
プロテインは種類によって特徴や用途が異なります。
身体作りの補助としては欠かせないプロテイン。吸収速度や栄養価など身体に与える影響などが種類によって異なるので、自身の目的に合わせたプロテインを選んでくださいね。
それぞれの違いを理解して、筋トレやダイエットでプロテインを効率よく活用しましょう。